4月も半ばを迎え、まだまだ日によって寒暖の差が大きいですが、少しずつ春らしい暖かく天気の良い日が増えてきました。
街行く人も春物の装いが増えてまいりました。
季節が変わると新しい服が着られるのでテンションが上がりますね!!!
さて、今回もCOLLABORATION STYLEがお薦めする生地をご紹介させていただきます。
今回は、洋服好きの皆様は、良く知っている生地・SOLARO(ソラーロ)のご紹介です。
SOLARO(ソラーロ)は、今や多くの生地メーカーがいろいろな色で展開しておりますが、本来、正しくは、英国のM.Howgate社の登録商標です。
現在はHARRISONS of EDINBURGHの傘下にあるSMITH WOOLLENSのみで販売されています。
これが、いわゆる本物のSOLARO(ソラーロ)です。
『SOLARO(ソラーロ)はもともと、熱帯の植民地にて英国の兵士が紫外線から肌を守るために開発された服地で、表に色が多く出ている経糸が紫外線を反射する明るい色(カーキ)、裏に色が出ている緯糸が肌を守るための暗い色(赤)を使ったものです。』
という蘊蓄満載の生地ですが、SOLARO(ソラーロ)に関しましては、いろいろな情報サイトやブログで、もっともっと細かく説明されていますので、気になられた方は、ぜひググってみてください。笑 他力ですみません。汗
そんな、SOLARO(ソラーロ)の生地ですが、今や、洋服業界でも、同じように織られた生地を総称してSOLARO(ソラーロ)として言う場合が多いですし、それで問題無く意味も通じます。
もちろん、私たちがお客様とお話する際も、厳密にSMITH WOOLLENSのSOLARO(ソラーロ)だけをSOLARO(ソラーロ)としてお話するわけではなく、同じように織られている生地をSOLARO(ソラーロ)としてご紹介させていただいております。
いわゆる、SOLARO(ソラーロ)は、「エスカレータ」や「正露丸」と同じように、「普通名詞化した商標」というような感じだと思います。
ということで、相変わらず前置きが長くなりましたが、今回、私が選んだSOLARO(ソラーロ)は、こちらです。
LORO PIANAのSUPER130'SのSOLAROです!!!
クラシックなテーラーならSMITH WOOLLENSのSOLAROを着るだろ!と突っ込まれそうですが(汗)、SMITH WOOLLENSのORIGINAL SOLAROが355g/mという日本では夏に着るのは、かなりしんどい重さ(厚さ)に対して、着心地重視の私としましては、270g/mのソフトな生地のLORO PIANAを選びました!
このLORO PIANAのSOLAROは、私が知る限り、20年近く前にシーズンコレクションのPROPOSTE(プロポステ)に登場してから、ず~~~~~っとある生地です。
当初は、他の色も数色ありましたが、他の色が品切れてからも、この色だけは、ず~~~~~っとあるんです!
通常、LORO PIANAのPROPOSTEに収録されている生地は、素材も色柄もシーズン性(トレンド性)が高く、ほとんどの生地が1シーズンのみの展開なのですが、このSOLAROの生地だけは、コレクションの内容やトレンドなどに全く左右されることが無く、ず~~~~~っとあるんです。
LORO PIANAの担当者とも、「イタリア人ってSOLARO好きだよね!」なんて、話すくらいに、ずっとこの生地は生産されています。
ということで、今回も私のショットを少しだけ。
画像では分かりにくいですが、きれいな光沢が出ていて、かなり格好良い生地でございます!太陽の下で着たらさらに格好良いと思います!
着心地も抜群です!
しかし、この格好良いSOLARO(ソラーロ)という生地ですが、雑誌やWEB、SNS等でも頻繁に見ることが有り、洋服業界でも着ている人が多く、イタリア製のインポートブランドやセレクトショップなどでも定番のように展開されていて、とても格好良いスーツなのに、私が知る限り、実際は日本ではそれほど売れてはいない生地だと思います。汗
「露出と販売のギャップがある生地NO.1」のような気がします。笑
私自身も、25年くらい洋服業界でどっぷりと働いておりますが、SOLARO(ソラーロ)のスーツを販売した着数は、数えるほどでございます。
だからこそ、COLLABORATION STYLEをご利用いただいているお客様には、ぜひオーダーしていただきたい生地でございます!
ほとんどのビジネスパーソンの皆様は、「SOLARO色のスーツを会社には着ていけない」ということだと思いますが、自由度の高い業界や会社で働かれていたり、公務員の皆様のようにドレスコードが無い職場だったり、ご自分で会社を経営されている方には、ぜひ挑戦して欲しい生地でございます。
とは言いながらも、ベージュ系、カーキ系のSOLARO色に比べて、ネイビーやグレーの方が圧倒的に着やすい色だと思いますので、LORO PIANAでは、今シーズン、私が選んだSOLAROの生地以外に、同じように織った生地をROYAL WISH®のクオリティで4色展開しています。
流石に、SUPER170'SWOOL&SILKです!とてもきれいな生地です!(画像では分かりにくいですが...)
かなり上質で高級感のあるスーツに仕上がります!
もちろん、SMITH WOOLLENSやLORO PIANAの他にも、SOLARO(ソラーロ)の生地を揃えている生地ブランドはありますので、COLLABORATION STYLEでご用意している生地をざっとご紹介させていただきます。
まず、WILLIAM HALSTEAD。
SMITH WOOLLENSのORIGINAL SOLAROが日本でメジャーに流通する前は、いわゆるSOLARO(ソラーロ)と言って、思い浮かべる生地がWILLIAM HALSTEADでございました。こちらの生地は、320g/m前後の目付になります。
続いて、CACCIOPPOLIのSUNDREAMⅢのSOLAROです。
こちらは、LORO PIANAのSOLAROに似た生地のクオリティで、一番上のいわゆるSOLARO色の生地がSUPER150'SWOOL100%で、その下の4色は、85%SUPER150'SWOOL&15%SILKの生地でございます。
今までご紹介してきた英国製の肉厚なSOLARO(ソラーロ)とは違い、230g/m~265g/mと非常に軽い生地なので、真夏以外の時季であれば、これからの季節も十分着ていただける生地です。
そして、DRAPERSは、きちんとしているので(笑)、SOLAROは使用せず、SOLAIRE(ソレール、ソラーレ)と表記しています。
素材は、90%WOOL&10%SILKになります。
この素材は、恐らくSOLAROと同じように織られている生地の中では、一番人気のある(一番売れている)生地だと思います。
COLLABORATION STYLEでも毎シーズン、多くのオーダーをいただいている生地です。
目付も250g/mと3シーズン着ていただける生地で、光沢があり、ソフトな風合いで着心地も良く、カラーバリエーションも豊富で、ネイビー系、グレー系、ベージュ系、ブラウン系とどの色も人気があります。
実は、ATTO VANNUCCIのネクタイでも使用されていて、COLLABORATION STYLEでは、あと1本のみ在庫がございます!
ということで、今回は、SOLARO(ソラーロ)の生地をご紹介させていただきました。
気が付けば、これだけ特徴的で有名な生地なのに、ブログでご紹介するのは、初めてでした!汗
ぜひ、皆様のワードローブに1着加えていただければ幸いです。
COLLABORATION STYLE 上原祥意